2026.01.16
目次
「うちの子は完全室内飼いだから、ノミの心配はない」と思っていませんか?
実は室内飼いの猫でも、ノミアレルギー性皮膚炎になることがあります。しかも、たった1匹のノミに刺されただけで、激しい痒みが数日間も続いてしまうことも。
もし愛猫が首の後ろやお尻のあたりを頻繁に掻いている、毛が抜けてきた、小さなブツブツができているなら、すぐに動物病院での診察が必要です。
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この記事では、行徳・市川市エリアで猫のノミアレルギーにお悩みの飼い主様に向けて、症状の見分け方から治療法、そして再発を防ぐための環境対策まで、詳しく解説します。
ノミアレルギー性皮膚炎は、ノミの唾液に含まれるタンパク質に対して、猫の体が過剰反応してしまう病気です(1)。
ノミが皮膚を刺して血を吸うとき、唾液を注入します。この唾液に含まれる物質が、アレルギー体質の猫では激しい免疫反応を引き起こしてしまうのです。
健康な猫なら、数十匹のノミに刺されても軽い皮膚刺激を感じる程度です。
ところがアレルギー体質の猫では、たった1回ノミに刺されただけでも激しい痒みが起こり、その症状が数日間続くこともあります(2)。
10匹の猫にノミを継続的に接触させたところ、8匹が3ヶ月以内にノミアレルギー性皮膚炎を発症し、そのうち5匹では口唇潰瘍(口の周りのただれ)も生じたことが報告されています(1)。
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ノミアレルギー性皮膚炎の症状は猫によって異なりますが、以下のような特徴的なサインが見られます。
背中や首の周りに、粟粒(あわつぶ)のような小さなブツブツができます。
触るとザラザラした感触があり、かさぶたを伴うこともあります。これはノミアレルギー性皮膚炎の代表的な症状です(1)。
過度な毛づくろい(グルーミング)によって、お腹や後ろ足の内側など、左右対称に毛が薄くなったり抜けたりします。
猫ちゃんは痒みを感じると、舐めたり噛んだりして自分で毛を抜いてしまうのです。
これには以下の3つのタイプがあります。
これらの症状は、ノミアレルギーだけでなく、他の皮膚疾患でも見られることがあります。
「完全室内飼いだからノミはいない」と思われるかもしれませんが、実は室内にもノミが侵入する経路はいくつもあります。
私たち人間が外出先でノミを衣服や靴に付けて、知らないうちに家の中に持ち込んでしまうことがあります。
特に行徳・市川市エリアは江戸川や公園が多く、散歩中にノミが付着しやすい環境です。
同居している犬が散歩中にノミを拾ってくることがあります。犬に寄生したノミは、猫にも簡単に移ります。
以前にノミが家の中にいた場合、その卵や幼虫、蛹(さなぎ)が環境中に残っている可能性があります。
ノミの蛹は最長で1年間も休眠状態を保つことができ、適切な条件が整うと一斉に孵化します(3)。
ノミアレルギー性皮膚炎の猫ちゃんは、たった1匹のノミに刺されただけでも激しい症状が出ます(2)。
つまり、大量のノミが発生していなくても、発症してしまう可能性があるのです。
当院では、以下の方法でノミアレルギー性皮膚炎の診断を行います。
症状の出ている部位(背中、お腹、後ろ足など)を詳しく観察します。粟粒性皮膚炎や対称性脱毛などの特徴的な症状があるかを確認します(1)。
細かい歯のノミ取りコームで毛をとかし、ノミやノミの糞(黒い粒)がいないかを調べます。
ただし、猫ちゃんは非常にグルーミングが上手なため、ノミを見つけられないこともあります(1)。
ノミ駆除薬を投与して、症状が改善するかどうかを確認します。
ノミが見つからないことも多く、症状の似た皮膚疾患も多いため、ノミアレルギー性皮膚炎の診断において重要な方法となります(4)。
ノミアレルギー性皮膚炎の治療には、大きく分けて3つのアプローチがあります。
最も重要なのはノミ駆除です。症状を根本的に改善するには、猫ちゃんに寄生しているノミを完全に排除しなければなりません。
現在は多くの効果的なノミ駆除薬が開発されており、1回の投与で12週間にわたって効果が持続するものもあります(6)。
ノミは動きが素早く、同居のどうぶつにうつっていることもあるため、症状のある猫だけでなく、同居しているすべてのどうぶつにノミ駆除薬を使用しましょう。
激しい痒みがある場合は、短期間のステロイド治療が必要になることがあります。
グルココルチコイド(ステロイド)は、痒みと炎症を素早く抑える効果があります(7)。
ただし、長期使用には副作用のリスクがあるため、獣医師の指導の下で慎重に使用する必要があります。
掻き壊しによって皮膚に細菌感染や真菌感染(カビ)が起きている場合は、抗菌薬や抗真菌薬による治療が必要です(1)。
治療方針は猫ちゃんの症状や状態によって異なります。自己判断でのお薬の使用は危険ですので、必ず獣医師にご相談ください。
ノミアレルギー性皮膚炎の治療で見落とされがちなのが、環境中のノミ対策です。
ノミは卵→幼虫→サナギ→成虫という生活環をもつ昆虫です。
実は、猫の体に寄生している成虫のノミは、全体のたった1〜5%に過ぎません。
残りの95〜99%は、卵・幼虫・サナギの状態で環境中(床、カーペット、家具の隙間など)に潜んでいます(8)。
サナギは刺激(振動、温度上昇、二酸化炭素)がない限り、最長で1年間も休眠状態を保つことができます(3)。
以下のような点に気をつけましょう。
掃除機がけによって、ノミの卵・幼虫・サナギすべての段階を効果的に除去できます(9)。猫がよくいる場所は特に念入りに掃除しましょう。掃除機のゴミパックはすぐに屋外のゴミ箱に捨ててください。
人間の寝具、猫用のベッドやタオルもこまめに洗濯するようにしましょう。
環境中のノミのライフサイクルは、条件によって数週間から数ヶ月かかります(3)。
蛹の段階では多くのノミ駆除薬が効きにくいため、環境中に残っているすべての蛹が成虫になって駆除されるまで、最低でも3ヶ月間は継続的な対策が必要です。
「掃除が大変で続けられない」「本当にこれで良いのか不安」という方は、当院スタッフまでお気軽にご相談ください。ご自宅の環境に合わせた対策方法をアドバイスいたします。
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一度ノミアレルギー性皮膚炎を発症した猫ちゃんは、再びノミに刺されると同じ症状が出やすくなります。
そのため、一度ノミを駆除して安心するのではなく、継続的に予防していかなくてはいけません。
最近は冬でもノミの活動がみられるため、通年でのノミ予防が推奨されます(6)。
治療に使用するノミ駆除薬は、予防薬としても使うことができます。どの薬が最適かは、猫の年齢、健康状態、生活スタイルによって異なりますので、当院スタッフまでご相談ください。
はい、あります。人間が外出先から衣服や靴にノミを付けて持ち込むことや、同居の犬が散歩中に拾ってくることがあります。また、環境中に残っていたノミの卵や蛹が孵化することもあります。
適切な治療とノミ駆除、環境対策を行えば症状は改善します。ただし、アレルギー体質自体は治らないため、再びノミに刺されると症状が再発します。継続的な予防が重要です。
市販のノミ取り首輪は、動物病院で処方されるノミ駆除薬に比べて効果が弱い場合があります。ノミアレルギー性皮膚炎の治療には、確実に効果のある処方薬の使用をお勧めします。
最低でも3ヶ月間は継続してください。ノミのライフサイクルが完全に断ち切られるまで、環境中に新たなノミが発生する可能性があります。
江戸川沿いや公園など、緑の多いエリアではノミが生息しやすい環境です。完全室内飼いでも、散歩する犬や外出する人間を通じてノミが持ち込まれる可能性があります。
はい、できるだけ早く受診してください。早期治療により、猫ちゃんの苦痛を軽減し、二次感染などの合併症を予防できます。
もし愛猫に痒みや脱毛などの症状が見られたら、早めに当院までご相談ください。
当院では、日本獣医皮膚科学会 認定医 春日陽一郎先生による皮膚科専門外来を設けており、ノミアレルギー性皮膚炎の診断・治療に豊富な経験を持っています。
適切な診断と治療によって、愛猫の快適な生活を取り戻すことができます。
行徳駅から徒歩圏内、駐車場完備でアクセスも便利です。市川市エリアからも多くの飼い主様にご来院いただいています。
お忙しい方でも、LINEから24時間いつでも予約・相談が可能です。症状の写真を送っていただければ、来院前にアドバイスすることもできます。
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行徳どうぶつ病院
院長 名古孟大
(1)Hobi S, Linek M, Marignac G, et al. Clinical characteristics and causes of pruritus in cats: a multicentre study on feline hypersensitivity-associated dermatoses. Vet Dermatol. 2011;22(5):406-413.
(2)Colombini S, Hodgin EC, Foil CS, Hosgood G, Foil LD. Induction of feline flea allergy dermatitis and the incidence and histopathological characteristics of concurrent indolent lip ulcers. Vet Dermatol. 2001;12(3):155-161.
(3)Crosaz O, Chapelle E, Cochet-Faivre N, et al. Usefulness of a topical combination of dinotefuran and pyriproxyfen for long-term control of clinical signs of allergic dermatitis in privately-owned cats in Ile-de-France region. Parasit Vectors. 2017;10(1):392.
(4)Blakemore L, Shearer D, Noli C. Flea control in cats: new concepts and the current armoury. J Feline Med Surg. 2013;15(1):31-40.
(5)Bond R, Hutchinson MJ, Loeffler A. Serological, intradermal and live flea challenge tests in the assessment of hypersensitivity to flea antigens in cats (Felis domesticus). Parasitol Res. 2006;99(4):392-397.
(6)Crosaz O, Bonati S, Briand A, et al. Long-term efficacy and safety of fluralaner solution for cats against laboratory-induced infestations with Ctenocephalides felis. BMC Vet Res. 2019;15:356.
(7)Lowe AD, Campbell KL, Graves T. Glucocorticoids in the cat. Vet Dermatol. 2008;19(6):340-347.
(8)Pfäffle M, Petney T. Ökologie und Wirtswechsel bei Flöhen (Siphonaptera). Berl Munch Tierarztl Wochenschr. 2006;119(7-8):355-359.
(9)Hink WF, Glen R, Needham GR. Vacuuming is lethal to all postembryonic life stages of the cat flea, Ctenocephalides felis. Entomol Exp Appl. 2007;125(2):221-222.