2025.08.01
院長ブログ
みなさんは、大腸内視鏡検査を受けたことがありますか。私はあります。去年の春から初夏にかけて、合計2回、あの暴力的な管に大腸を貫かれるはめになりました。
きっかけは、会社で受けた健康診断で、便潜血が認められたことです。精密検査を勧められ、健診を受けた病院は家から遠かったので近所の病院に相談したところ、紹介状を書くので大きい病院で大腸内視鏡の検査を受けなさいと言われました。
大腸内視鏡検査、これは地獄のような検査でした。前日から食事制限、夜からは絶食。夕方6時から食事がとれなくなるので、仕事が終わった時にはもうごはんが食べられない。実質24時間以上の絶食を強いられます。そのうえでまる1日病院に缶詰め、朝から下剤をがぶがぶと飲まされ数分ごとにトイレにGO。もう下剤以外出てこないという状態になったら検査待ちの待機列に組み入れられ、順番が来たらお尻丸出しで肛門から管を突っ込まれる。内視鏡が腸の中を通っていくときには、まるでチェストバスターが体内を這いまわっているような異物感、圧迫感を覚えます。空腹感に苛まれるわ時間はとられるわ辱めを受けるわお腹は気持ち悪いわと、検査における「嫌ポイント」を全部乗せにしたような検査でした。
しかも悪いことに、その検査では大腸ポリープが見つかったのです。肉眼所見は悪いもんじゃないが、とった方がいいとお医者様は言いました。合併症への準備が今日はないから、日を改めてやることになるけど、と。
ん? するってーとなんですかい? 私はこの苦行を、もう1回するってことですかい?
というわけで、1ヶ月ほどのインターバルをおいてもう1度、私は大腸内視鏡を突っ込まれ、ポリープの切除手術を受けることになったのでした。
2回目の大腸内視鏡は、1回目よりも大変でした。というのは、今回は腸を切っているので、粘膜が回復するまで、食事制限が継続したからです。
術後1週間、油ものはだめ、野菜はだめ、パンなどの消化の良いものしか食べられない。
自分で作る朝食と夕食は食べられるものだけを使って作ればよいですが、昼食が面倒でした。コンビニやスーパーのお弁当はたいてい揚げ物ですし、付け合わせの野菜もついていますし、選べるものがあんまりない。しかたがないのでプレーンな食パンやらおにぎりやらを食べるのですが、あまりにも味気ない。途中からはカロリーメイトを食べればいいという気づきを得て昼ごはんがかろうじて「味」を取り戻すのですが、切なさの募る日々を過ごすことになりました。
1週間が経って血便が出なくなり、おそるおそるオイルパスタを食べて、何事もなかったときの解放感はひとしおでした。
このときのことは、その後、なんとなく昼食メニューのひとつになったカロリーメイトを食べていたら、居合わせた上役から「院長がお昼にそんなものを食べていたら、実習生からろくに昼食もとれない病院だと思われるからやめなさい」と理不尽に叱られたことも含めて、なかなかにしんどい体験として記憶されています。
それでも、まあ振り返ってみれば、健康診断で潜血反応が見つかって、きちんと治療にまでつながったことは幸いだったと思います。医者の不養生といいますか、自分自身の健康状態にあまり興味のない人間なので、健診を受けていなければ、ポリープの存在にも気づかずずっと放置していたはずですから。
健康診断、大事です。
と、いうわけで、今回は、動物も健康診断が大事だよ、という話をしていこうかと思います。病院に来るだけでもストレスを感じる動物たちを、トラブルがないのにわざわざ病院に連れてくることに抵抗のある飼い主さんも少なくないでしょうが、それでも連れてくるだけの価値が、健康診断にはあるからです。
動物に定期検診を受けさせる意義は、3つあります。順番にみていきましょう。
ひとつめは、隠れた病気の早期発見につながること。
気づかぬうちに私が大腸ポリープを抱えていたように、動物も、知らず知らずのうちに病気を抱えてしまっていたということはよくあります。かつて、猫の肥大型心筋症という病気は、突然死を招く病気でした。重篤になるまでほとんど症状が現れないため、気づかれないまま進行してしまっていたからです。いまでは、心臓の検査によって早期に発見し、進行を抑えることができるようになっていますが、症状が現れないまま進行する点は変わらないため、定期的な検査を受けなければ、やはり手遅れの状態で病気に気が付くということになってしまいます。
当グループのデータでは、健診を受けた犬猫の27%に病気や異常が見つかっています。7歳以上に絞ると、そのパーセンテージは犬で40%、猫で32%に上がります。なかなかの確率ですよね。隠れた病気を早期に見つけるために、健康に見えても健診を受けるのはとても大事なことなんです。
ふたつめは、その子にとっての基準値を把握できること。
血液検査などを受けると、各項目の結果が「基準値」とともに伝えられ、基準に比べてどれくらい高い(あるいは低い)からこういう病気が疑われる、といった説明をされるかと思います。ここで用いる「基準値」は、ざっくり言えば、たくさんの健康な動物を集めて数値を調べ、「だいたい」この範囲におさまるからこれを基準値にしよう、ということで決めているものです。
「だいたい」ということは、裏を返せば、すべての動物がその基準値の中におさまるというわけではないということです。健康であっても、基準値から外れた数値を示す動物は存在します。
そのような動物が体調を崩して検査したとき、その子の健常時の数値がわからなければ、基準から外れた数値が病気によるものなのか、もとからのものなのか判断がつきません。そのために、原因を見誤ったり、余計な治療をしてしまうリスクが出てきます。
まめに健診を行い、健常時の数値を把握しておくことで、このようなリスクを小さくすることができるのです。
みっつめは、動物が病院に慣れやすくなること。
これは、健診以外での予防目的の受診や、受診後のご褒美といったものと組み合わせることで得られる効果ですが、健診を含むさまざまな理由で動物をまめに病院に連れてくることで、動物自体がだんだん通院に慣れてきます。これによって、いざ動物が病気になって、入院しなければいけなくなったようなときに、そのストレスを小さくしてあげることができるのです。動物が、入院中ずっと緊張しているのと、リラックスしているのとでは、治療の受けやすさも、回復までの速さも違ってきます。
これらの意義があることから、当院では、定期健診の受診を推奨しています。
では、いったいどれくらいの頻度で、動物に健診を受けさせてあげればいいのでしょうか。
人間の場合、労働基準法では、労働者に最低年1回の健診を受けさせることが事業者に義務付けられています。学校保健安全法でも、児童生徒に年1回健康診断を受けさせることが定められています。どうやら、年1回というのが、人間におけるスタンダードな健診頻度のようです。ならば動物も、それ相当の頻度で健康診断を受けることが望ましいのではないかと思われます。
注意しなければならないのは、伴侶動物のほとんどは、人間より早く歳を取るということです。その分病気の進行も早いとすれば、人間における「1年ごと」に相当するスパンは、動物ではもっと短くなるでしょう。
たとえば犬や猫は、1年で人間の4年分歳を取ると言われています。この数字自体は単純な比例計算なので、生理学的にほんとうに4倍のはやさで歳をとっているかどうかはわかりませんが、少なくとも年1回の健診では間隔が長すぎることは伺えます。
そこで、当グループでは、最低年2回の健診を受けることをお勧めしています。
最後に、健康診断を受けるときの注意点について書いてみます。
ひとつめは、人間と同じで、絶食状態で検査を受けること。食べ物を食べた後だと、超音波検査をしたときに胃が膨れてほかの内臓が見えなくなってしまったり、血液検査の数値に影響が出たりします。さまざまな基準値は空腹時のデータをもとに決められているので、検査を受ける際も同じ条件で受けていただいた方が正確な判断ができます。
ふたつめは、普段の動物の状態をよく見ておくこと。おうちでの様子について質問する「問診」も、血液検査やレントゲン検査と同じように重要な「検査」です。検査でグレーな結果が出たとき、経過観察とするのか治療介入をするのかを判断するには、動物の様子が大事な判断材料になります。すべて病院任せでなく、飼い主さんご自身が動物の健康状態に日頃から気を配っていただくことで、健診の効果はより高くなるのです。
みっつめは、なるべく落ち着いた状態で、動物を連れてきていただくこと。興奮や緊張も、検査の結果に影響を与えることがあります。来院のストレスをゼロにすることはできませんが、臆病な子であれば周りが見えないようにしてきてもらう、自家用車やタクシーを利用してなるべく外部からの刺激を少なくしてもらうといった工夫をしていただくことで、正確に、スムーズに健診を進めることができるようになります。
キャリーの様式も重要なポイントです。たとえば猫は、正面から引きずり出されるのを非常に嫌がる一方で、上から持ち上げられることはそんなに嫌がりませんから、上部に扉がついているタイプのキャリーでお連れいただくと、ストレスを少なくして検査を進めることができます。
これらのことに気を配っていただくと、健診の効果を最大限受けられるでしょう。
医療ドラマでは、深刻な病気にかかった患者を天才的な腕でブリリアントに助ける医者がヒーローになりがちです。現実の医療を扱ったドキュメンタリーでも、スポットが当たるのはヒキの強いそういう場面ばかり。それらが印象的なものですから、「医療とはそういうものだ」と私たちはつい考えてしまいます。
でも、本当はそうじゃないと、私は考えています。
野球でも言うじゃないですか。「打球が放たれてから走り出して、スライディングしてキャッチする、いわゆるファインプレーをする選手は実は二流。一流の選手は打球の落ちる場所を予測して、はじめからそこに立っている」と。
どうぶつの医療もそれと同じ。重症のどうぶつを助けることももちろん大事ですが、それ以上に、「どうぶつを病気にさせない、軽症のうちに治す」ことのほうが重要だと思っています。どうぶつが辛くなってから手を打つより、辛くならないようにしてあげるほうが絶対いいですよね。
ただし、そのためには、飼い主のみなさんの協力が必要です。我々は、動物病院に来ないどうぶつを助けてあげることはできません。どうぶつの健康を守るためには、飼い主のみなさんが、どうぶつを病院に連れてきてくれなければならない。
だから、みなさんにはぜひ、大切な家族に、積極的に健診を受けさせてあげて欲しいと思います。
ちなみに大腸ポリープの手術を受けた私は、最後にお医者さんから、ついでのように「あとここに痔のエケチェンがいるから(意訳)」と言われました。おかげで肛門の血行に気をつかう日々を送ることができ、エケチェンが反抗期に入るのを防ぐことができています。これも健診を受けていたおかげですね。
健診、大事です。
2025.06.15
院長ブログ
もう10年以上前になるでしょうか。天空の城と呼ばれる兵庫県朝来市の竹田城跡を見に出かけたことがあります。
当時勤めていた病院は、院長が2週間くらい病院を空けて南米に行ったりするような大の旅行好きで、勤務医にも旅行に出かけることを推奨していました。ただ推奨するのみならず、年に1度は1週間の休みをくれる(あらかじめシフトにビルトインされている)という徹底っぷり。行く行かないはもちろん自由ではありましたが、先輩たちもよく旅に出ていたので、出不精な私も触発されて、いろんな場所に出かけていました。
ただ、なにしろ計画性のない人間なので、休みの直前になってどこへ行こうかと考えだし、前の晩にホテルを予約することもざらでした。竹田城跡観光も、そのようにして決めた旅でした。
調べたのは竹田城跡への行き方とホテルだけ。観光サイトなど一切見ずに布団に潜り旅に備えました。
しかし、この計画性のなさによって、私は痛い目をみることになったのです。
翌日、当時静岡県に住んでいた私は、JR東海と喧嘩し続けていてのぞみを停めてもらえない静岡県に悪態を吐きながらひかりに乗り、姫路へ。到着したのは昼過ぎくらいでした。
「竹田城を見る」以外にとくに目的のない旅でしたが、ホテルにチェックインするまでには余裕があります。というかまだチェックインできる時間になってない。竹田城に行くのは翌日です。どこかで時間を潰さねばなりません(はやくも無計画の弊害が出ている)。なので、せっかくだから姫路城も見ておこうと思って、急遽向かうことにしました。こちらもユネスコの世界遺産に登録されている国宝です。見ておいて損はないと思ったのです。
ところが。
いざたどり着いてみると、なんと天守閣は改修中でした。足場が組まれネットが張られ、ほとんど見えない状態になっていたのです。
姫路の駅から姫路城まではそこそこ距離があり、私は日本の100名城がひとつを見るためにその距離をえっちらおっちら歩いたのですが、その労力はまるきり無駄になってしまいました。改修中なら公式サイトなどにお知らせが出ているはずですから、調べれていればわかったはず。見切り発車での行動が裏目に出てしまった形です。私は失意のうちにその場を去りました。
ただ、まあ姫路城ははじめの計画(というか前の晩の思い付き)には含まれていなかったものです。それが見られなくても、考えてみればそれほど大きな痛手ではない。明日見る竹田城がすべてだと気を取り直し、翌日の竹田城観光に備えホテルで休みました。
しかし、私のやらかしはこれだけではすまなかったのです。
次の日。竹田城を目指して出発した私は、最寄りの駅で降り、入山口へ向かうためにタクシーを捕まえます。
タクシーに乗り込み、勇んで「竹田城まで!」と口にした私。すると、運転手さんが怪訝な顔をします。
「にいちゃん、今日は竹田城、入れない日だけどいいのかい?」
「え?」
「いや、今日工事やってっからさ」
「工事……だと……?」
卍解が使えなくなった阿散井恋次みたいな顔で私はiPhone(私は絵文字も使えなかったころにiPhoneに乗り換えたイキリユーザーの一人です)で竹田城を調べました。すると、公式ウェブサイトには、確かに「◯日は重機の搬出があるため入山できません」とお知らせが載っていました。
な、なんという間の悪さ。
いえ、悪いのは間ではありません。
それは、土木工事なので当然ではあるのですが、半年前から告知されていたものだったのですから。
事前にしっかり調べていれば、この日を避けて、竹田城を見ることができたはずだったのです。それを「なんとかなるっしょ」という気持ちで調べずに来た、私の無計画が完全に悪い。
電話だけスマートでも意味がねぇだろと、まだSiriも搭載していなかったはずのiPhoneが溜息をつくのがはっきりと聞こえました。
結果、私はこの兵庫県への旅行で、何の成果も得られませんでした。
下調べって大事だなあと痛感した思い出です。
さて、もちろん動物飼育においても、下調べはとても重要です。自分が飼おうとしている動物はどんな動物なのか、どのように飼育するのか、飼育スペースはどれくらい必要なのか、お金はどれくらいかかるのかといったことをあらかじめきちんと把握し、準備しておくことで、飼育に伴うトラブルを未然に防ぎ、スムーズに飼育を始められるようになります。
動物飼育においてもっとも避けなければならないのは、生活に合わない動物を「買ってしまう」ことです。毎日数時間全力で走らせる時間をとれない人がボーダーコリーのような運動量の多い犬を飼えば、運動不足で心身の健康を損ねてしまうでしょうし、昆虫の苦手な家族がいる人がヒョウモントカゲモドキのような昆虫食の爬虫類を飼えば、大事なトカゲが家庭内不和の原因になってしまいます。そういった悲劇を招かないために、自分にその動物が飼えるのかをしっかりと調べておかなくれはなりません。
では、その下調べは、どのようにしたらよいのでしょうか。
ブログで情報発信をしている立場で言うのもなんですが、飼育方法を知るための情報源としては、本がいちばんだと私は思います。昨今ではインターネットでもさまざまな情報が手に入りますが、何もわからない状態から知識を得ていくのであれば、本に勝るものはありません。
情報源として本が優れている第一の理由は、情報の網羅性が高いことです。
多くの飼育書は、基本的な飼い方からかかりやすい病気のことまで、1冊にまとまっています。ですから、その1冊を読めば、その動物を飼うとはどういうことなのか、飼育の全体像を把握することができます。
動物飼育に限らず、「全体像を把握する」というのはとても大事なことです。ゼルダの伝説なんかでは、マップが解放されるととたんに攻略の見通しがよくなりますよね。飼育も同じです。全体像を把握することで、総額どれくらいお金がかかりそうか、世話にどれくらい時間を割かなければいけないか、ひいては最後まで飼いきれるかどうか、見通しが立てやすくなります。動物飼育においては本がシーカータワーです。まずはタワーを目指しましょう。
第二の理由は、内容の信頼性が高い(ことが多い)ことです。
本は著者、監修、編集、校閲と複数の人間による多段階のチェックを経て作られています。そのため、内容が大きく間違っていることはほとんどありません。誤字脱字に関しては、刷り上がった本の中でなぜか生まれる超常現象なので対応しきれないことがあるのですが、本質的な情報についてはほとんどの場合、誤りが潰された状態で出版されます。そのため、Wikipediaや(たとえ動物病院がやっていようと)個人レベルのウェブサイト、YouTubeチャンネルなどに比べて、内容が正しい可能性がずっと高いです。
ですから、情報の正確性を判断できるだけの知識がないうちは、本に書かれている情報を道しるべにすることで、誤った情報に踊らされてしまう危険を減らすことができます。
第三の理由は、検索性に優れていることです。
こう書くと、首をひねる方もいらっしゃるかもしれません。検索なら、インターネットのほうが優れているんじゃないのか、と。
確かに、検索したい言葉がわかっていれば、インターネットでの検索は有用です。検索窓に言葉を打ち込めば、一瞬で答えが表示されますからね。しかし、検索したい言葉がわかっていない不出来な生徒に対しては、Google先生はなかなか冷淡です。あやふやな検索ワードには、あやふやな検索結果しか返してくれません。そのため、本当に知りたいことにたどり着くまでにすごく遠回りをすることになります。私はイラスト描きもすることがあるのですが、「キャミソールサロペット」という名前を知らず、当該の服の作画資料を探すために「女性服」から検索を開始したことがあります。求める画像にたどり着くまでに1時間かかりました。
また、こうして文章を書くとき、「以前、どっかのサイトにこんな感じのことが書いてあったはず」という記憶を頼りに、過去にXかなんかで流れてきて流し読みしたサイトの情報を確認しようとして、URLやサイトのタイトルをきちんと覚えていなかったのでついぞ辿り着けなかった、ということもあります。
総じてインターネットは(というか、コンピューターは)こちらがわがふわっとしていると、ふわっとしか役に立ってくれないことが多いです。
一方で本、というよりはこれは人間の脳がすごいという話かもしれませんが、「たしか緑色の表紙の本の見開きで右上のあたりにこんなことが書いてあったような気がする」くらいのわたあめみたいな情報から、当該の本の当該の箇所を見つけることができます。過去に一度その本を読んだことがあれば、正確な文章や単語を忘れてしまっていても、ふたたびその情報にアクセスすることができるんです。これはすごい。それに、探したいものの名前を覚えていなくても、ページをぱらぱらめくっていれば視覚的に「それ」を見つけることができますしね。
一度読んだだけの文章を完璧に暗記できる人なんてそうはいません。多くの人は、失礼、少なくとも私は、「なんだったっけ、あれ、なんとかのなんとかって本に書いてあったやつ」くらいな記憶力で生きている。そんな記憶力の不自由な人間でも、ちゃんと内容を確認しにいける。おそらくこれこそが、インターネットが及びもつかない、本という情報媒体の優位性だと私は思います。はじめてその動物を飼う、覚えなければいけないことだらけの初心者の方こそ、この本の優位性に頼ることをお勧めします。
とはいえ、本のなかにも、信頼性の高いもの、低いものはあります。大切な家族を迎えるための備えですから、なるべく信頼性の高いものを選びたいですよね。
間違いのない本選びのためには、以下のような点に注意してみてください。
参考文献というのは、その本を書くために、著者が情報源とした文献のことです。それは先に出版された書籍であったり、学術論文であったりします。
参考文献が明記されているとなぜよいのかというと、著者が自分の手の内をさらしてくれているからです。「この本を参考にして書きました」と公言していると、「自分も読んでみたけどこの本の著者スピってるよね?」と突っ込まれてしまうかもしれません。「この論文を参考にしました」と公言していると、「その論文、実験結果の評価が恣意的だよね?」と疑義を呈されてしまうかもしれません。そういう批判的な読みをしてくれてかまわないという知的誠実さこそが、肩書よりも実績よりもなによりも、「本に書かれていることの確からしさ」を保障してくれます。単純に、情報源を辿って確からしさを検証したり、より知識を深めたりすることができますしね。
とはいうものの、実は動物の飼育書で、参考文献をきちんと表記してくれているものは多くはありません。動物種や分野によっては、科学的に十分に検証された情報がまだなく、経験則レベルでしか語ることができないこともよくあります。
そういう場合は、出版社がどこかを見てみましょう。動物関連の書籍を長く出版していたり、生物学の教科書や獣医学書の出版もしていたりするような出版社であれば、飼育書の信頼性も高いことが多いです。具体的な会社名を挙げるのはあまりよくないかもしれませんが、緑書房や誠文堂新光社、エムピージェーといった出版社はおすすめです。
出版社以外では、著者が誰か、何をしている人間かを見てみるとよいでしょう。獣医師であったり、ブリーダーであったり、トレーナーであったり、調べたい分野のプロとして活動している人が著者ならば、信頼性は高いと思います。前述の出版社で本を出している人かどうかを確認するのもおすすめです。信頼出来る出版社で本を出したことがあるということは、出版社が「この人は信頼できる」と判断したということですから(漫画・文芸以外の本というのは、出版社が企画を立て、「こいつに書かせよう」と著者を選び、製作するものです)、同じ人が他の出版社から出した本であっても、間違いは少ないと考えられます。
これらのことを踏まえても、1冊を選ぶのが不安だというときは、もうたくさん買ってしまいましょう。たくさん本を買ってみて、そのどれにも同じことが書かれているなら、その内容は信じてもよいことが多いです(例外はあります)。はじめて飼う動物ならば、その動物について書かれている本は全部買うくらいの姿勢でもよいだろうと私は思います。
さて、そんなわけで、動物を飼うならまず本を読め、というお話でした。
ただ、先に言ってしまうと、本を読んだとて、いざ飼い始めたらわからないことが出てくるのが動物飼育というものです。そういうときはどうするか。それなら人に訊きましょう。SNSや知恵袋でどこの誰とも知らない人、あなたの動物のことを知らない人に訊いたらダメですよ。飼い方のことならその子のブリーダーさんやペットショップに、病気のことならはじめての健診でかかった動物病院に。その子のことを知ってくれているプロフェッショナルに訊くようにしてください。
竹田城が工事中であることを私に告げたタクシーの運転手さんは、落胆する私をみかねて、「しょうがねえから、いちばんよく城を見下ろせる場所に連れてってやるよ。足場で見えないかもしれないけどな」と別の山まで私を送ってくれました。おかげで望遠レンズ越しにではありますが、私は竹田城を拝むことができました。そういう仕事を、私もしたい。
困っていることがありましたら、ぜひ当院へお尋ねください。
2025.05.15
院長ブログ
こんにちは。行徳どうぶつ病院、院長の名古です。
当院にかかられている方はご存知でしょうが、私、かなり痩せ型の体型をしています。先日の健康診断時の身体測定では、BMIが16.1でした(体重を書くと、前回の記事との合わせ技で妻の体重がばれてしまうので、ぼやかしますすみません)。お付き合いさせていただいた女性が軒並み、自分の体重を目標にダイエットをはじめるという経験をしてきています。喧嘩を売っているわけではありません。
だからといって、食が細いかというとそうでもない。一度に食べる量はそれほどでもないですが、休日など、わりと絶え間なくお菓子を食べ続けていたりして、総摂取エネルギーはかなりのものになっていると思います。それでも太らない、というか太れない。タニタの機器が判定した基礎代謝レベルは高い方に振り切れていて(なのに冷え性なのが解せない)、まあかなり燃費の悪い身体をしているようです。食べたものが全然身にならないということですね。喧嘩を売っているわけではありません。
この体質はおそらく母から受け継いだものですが、当の母はといえば、50歳を過ぎてから明らかに太りやすくなりました。これは年齢による代謝の変化もあれば、患っている病気の影響もあるでしょう。昔は私と同じように間食の多かった母ですが、今は摂取エネルギーを気にしながら生活しています。
何が言いたいのかというと、どのくらいのエネルギーを取ればいいのか、すなわちどれくらいの食事を食べればいいのかというのは、体質や年齢や病気の有無などさまざまな要素がからむ問題で、簡単に何キロカロリー取ればよいと算出できるものではない、ということです。
もちろん動物も同じ。目安、平均値的なものは存在しますが、目の前の動物が、いま、どれだけのエネルギーを必要としているかを正確に知るのは至難の業です。
では、飼っている動物への給餌量は、どうやって決めたらいいのか。
今回は、そのお話をしてみようと思います。
適切な給餌量をみつけるためのヒントは、前回投稿した記事のうちにあります。
そう、体重を測ればいいんですね。
給餌量が適切ならば、成長期には少しずつ体重が増えていくでしょう。成長期を過ぎてからは同じくらいの体重を維持していくでしょう。体重が減ってしまうならば給餌量が少ないということですから増やさなければいけませんし、成長期を過ぎているのに体重が増えてしまうとしたら給餌量が多いということになりますから、給餌量を減らさなくてはいけません。
体脂肪のつき具合を示すボディ・コンディション・スコア(BCS)も重要な指標になります。成長期、体重が増えていても、それが身体の(骨格の)成長に追いついていない場合は、BCSが下がってきます。その場合は、適正なBCSになるように、給餌量を増やさなくてはいけません。成長期を過ぎていても、保護猫など、栄養状態が悪い動物をお迎えした場合は、BCSが適正になるレベルまで体重が増えるように、しっかり食べさせてあげる必要があります。
このように、体重・BCSの「変化」をみて、それに合わせて給餌量を増減していけば、その子にとってベストな量をみつけてあげることができるのです。
とはいえ、飼育を開始する時点では、なんらかの目安をもとに、はじめの給餌量を決めてあげなくてはいけません。それは、どのようにして決めればいいのでしょうか。
犬や猫のように、フードが充実していて、給餌量の目安がフードのパッケージに書いてあるような動物ならば話は簡単。その表記を目安にしましょう。伴侶動物として歴史の長い動物は、この点が楽ですね。あくまで目安なので、その数字に囚われすぎてはいけませんが。
問題は、そういった目安のとくにない動物です。ウサギやフェレットなど、家畜化された種を除くほとんどのエキゾチックアニマルは、どれくらい給餌したらいいのか、基準がきちんとわかっているわけではありません。
こういった動物を飼育する場合、私はひとまず、満腹になるまで食べさせてみることにしています。いまうちにいるニシアフリカトカゲモドキを飼い始めたときも、とりあえず食べるだけ与えてみて、どれくらいで「もういらない」となるかみていました。そのようにして満腹になる量がわかったら、次からはその8割程度の量(腹八分目ですね)を与えるようにします。その後、数日おきに体重を測って、調節していきます。このやり方で、たいていはいい感じの給餌量を掴むことができます。
犬や猫でも、保護したての子でひどく痩せている場合は、慣れていないとフードの給餌量目安もどこを見ればいいかわからなくなってしまうので、「とりあえず満腹にさせる」サンジ方式から入ってみるとよいでしょう。「さァ食え!! 食いてェ奴にゃ食わせてやる!!」なんて言いながらね。
ちなみに、主観的なものになるので余談として聞いていただければと思うのですが、飼っているニシアフリカトカゲモドキにコオロギを給餌するとき、私は彼の「顔色」で判断していたりします。飼っていると、だんだんわかってくるようになるんですよね。「こいつ、あと1匹食べたら満腹っぽい」みたいなことが。なので、その1匹を与えずに給餌を終えます。これはなにも私の特殊能力ではなくて、とくに長年エキゾチックアニマルを飼っている方は一般的に備えている感覚だと思います。才能というよりは、修練の先に得る力。野性。その域まで達しているなら、もはや私の出る幕はありません。
けれど、その感覚を掴めるようになるまでにはそれなりに時間がかかります。慣れてくるまでは、ここで述べたような方法をとってみることをおすすめします。
以上、飼育動物の適正な給餌量について書いてみました。
大事なことは、教科書的な「標準」にとらわれることなく、目の前のその子をしっかりと見てあげることです。その子の変化を細やかに捉え、フィードバックしていく感覚が掴めれば、少なくとも給餌量で悩むことはなくなるでしょう。
考えてみれば、やっていることは人間がダイエットをするときと同じなんですよね。体重をこまめに測って、それに合わせて摂取エネルギーを調整していく。体重管理の基本のキ。それを動物たちにもやってあげましょう、というだけの話ではあります。なので、これを実践することで、つられて人間の方のダイエットもうまくまわり始めるかもしれません。動物のお世話をきっかけに、飼い主も健康になる。そういう流れが作れたら理想的ですね。
と言いつつ、白状するとこの文章を書いているあいだに、気が付いたら私はポテチの大袋(150g弱くらいあるやつ)を一袋完食してしまっていたんですが。もう40になるのに、底辺の食生活。それでも健康診断で異常がなく、内臓年齢16歳と判定されるような体質に生んでくれた母に感謝する毎日です。
喧嘩を売っているわけではありません。
2025.04.01
院長ブログ
こんにちは。行徳どうぶつ病院院長の名古です。
今月から月に1回、ここで記事を執筆することになりました。SEO対策病気を治すだけではなく、より幅広く、人とどうぶつの幸せな暮らしをサポートするという弊社の理念にのっとって、どうぶつの健康管理に役立つ情報を発信するべく、筆を取ることになった次第です。獣医師として、有益な情報をお伝えできるよう、頑張りたいと思います。
とはいうものの、正直なところ、いったい何を書いたらいいものやら、考えあぐねていました。病気についてのあれこれは、すでに別の先生が書いてくれています。とくに皮膚科なんて、認定医の先生がばりばり書いてくださっている。自分もアトピー持ちなので、痒みに悩まされるどうぶつの気持ち、チョットワカル、程度の私が出る幕なんぞございません。さて、どうしたものか。うんうん頭を捻っているうちに、ふと、ある光景が浮かびました。
それは、診察室での一幕です。診察の最初のステップ、体重計にもなっている診察台にどうぶつを載せてもらい、体重を測定するところ。私が液晶に表示された体重を記録して、「◯kgですね」と飼い主さんにお伝えすると、飼い主さんからこう訊かれます。「先生、うちの子は適正体重ですか?」。この仕事をしていると、頻繁に遭遇する場面です。
この光景が頭に浮かんだとき、これだ、と思いました。頻繁に訊かれるということは、それだけみなさんがどうぶつの体重について気にしているということでしょう。ならば体重について書けばきっとお役に立てるはず。これまで、病気以外の記事はうちのブログでほとんど書かれていませんからテーマ被りもないでしょうし、「未病」(発病には至らないけれども健康から離れつつある状態)にあるうちにキャッチして、病気になる前に対処する、といううちの社長の理想にも合ったテーマでもあるように思います。なんだか行けそうな気がします。いや、行ける。よし、そうだ、これで行こう。思いついた私は、パソコンの前でひとりニヤつきつつ(キモいですね)、ここまでの文章を書き上げました。
というわけで、記念すべき第1回は、どうぶつの体重測定について書いてみたいと思います。
さて、体重について考えるうえで大事なのは、「適正体重」というものにとらわれないということです。どうぶつには個体差がつきもの。同じチワワでも、ウサギより小さいような子もいれば、「チ……ワワ?」と疑問符が付くくらい大きな子もいます。チワワの体重はこのくらい、と本に書かれていたりするのはその平均をとっているだけであって、目の前の「その子」の体重が適正かどうかを判断するためには、あてにならないんです。ちなみに私と私の妻は実は体重が同じくらいなんですが、身長が10cm以上違うので、BMIでいえば私は痩せすぎ、妻は適正です。ほら、あてにならないでしょ。
どうぶつの体格が適正かどうかを判断するためには、体重ではなく、「ボディ・コンディション・スコア」と呼ばれる皮下脂肪のつき具合を評価する指標や、「マッスル・コンディション・スコア」という筋肉量を評価する指標を使います。これらの指標についてはあらためて解説したいと思いますが、ひとまず、1回ぽんと測った体重それだけでは、痩せすぎ、太りすぎといった判断はできない、と捉えておいてください。
じゃあ、動物病院ではなんのために体重を測っているのか。それは、体重の「変化」をみるためです。
1回測っただけの体重は、私たちに有益な情報をほとんど与えてくれません。しかし、体重の「変化」は、とても重要な情報を与えてくれます。
たとえば、同じだけのごはんをあげているはずなのに、体重が減ってきたとしたら? なにか、いつもよりエネルギーを多く消費してしまう事態が身体の中で起きているかもしれませんし、食べ物の中の栄養をうまく利用できなくなってしまっているかもしれません。どちらも病気の可能性があります。逆に体重が増えてきたとしたら、エネルギーの消費量が減っているのかもしれませんし、むくみなどが出ているのかもしれません。やはり、病気の可能性があります。はっきりとした症状が現れていなくても、体重の変化をみることで、いち早く、病気の存在に気づくことができるのです。
発覚した病気を治療しているあいだも、体重の変化は大事な情報となります。治療を開始してから減っていた体重が増えてきたら、治療効果が出ていると判断できますし、増えてこないなら治療がうまくいっていないと判断できます。
複数のどうぶつを飼っていて、別の子がごはんを食べてしまうので病気の子の食欲が出ているのかどうかわからないという場合も、体重が増えているかをみてあげれば、食べているのかどうかがわかります。
ちなみに我が家では、飼っているカメを毎年冬眠させていますが、冬眠がうまくいっているかどうかを判断するためにときどき体重を測ります。順調ならば体重はほとんど変わりません。もし、急激に体重が減ってしまっていたら、何かトラブルが起きている可能性があると判断して、冬眠から覚まします。
このように、体重の「変化」は、どうぶつの健康状態を雄弁に語ってくれるのです。
体重は「変化」が大事ということは、たとえば健康診断のときだけ病院に来て、半年に1回体重を測るだけでは、おそらく頻度が足りないということです。犬や猫は1年で人間の4歳分歳をとると言われています。半年なら2歳分。そんなに時間をあけて測っていたら、変化に気がつくのが遅れてしまいそうです。できればもっとまめに、月に1回くらいは、測ってあげられると理想的でしょう。
とはいえ、そのためだけに病院に来るのはどうぶつにとっても大変です。病院に慣れておいたほうがいざというときに治療を受けやすいという面はたしかにあるものの、通院そのものから受けるストレスも多かれ少なかれあります。頻繁に体重を測るのであれば、おうちで測ってあげたほうがよいでしょう。しかし、自宅で体重を測るのが難しいという声もときおり耳にします。
そこで、どうぶつの体重の測り方についても、ガイドしておきたいと思います。
犬や猫くらいの大きさがあれば、人間の大人用の体重計を使うことができます。しかし、はじめから体重計の上でじっとしていてくれる子は少ないでしょう。大人しく体重計に乗ってくれない場合は、飼い主さんが抱っこしてあげて、一緒に体重計に乗りましょう。表示された数字を控えておいて、あとから飼い主さんが1人で体重を測り、それを一緒に乗った時の数字から引けば、どうぶつの体重がわかります。飼い主さんの体重チェックにもなるので、一石二鳥ですね(過去には、自分の体重を知りたくないので、絶対に自分ではやらない、というスタッフもいましたが)。
愛猫を抱いて体重計に乗っている筆者
犬であれば、体重計に自分で乗ってじっとしているようにトレーニングすることも可能でしょう。任意の場所に移動してそこでじっとしているようにトレーニングできれば、体重測定以外にも役立つことが多いですから、挑戦してみてもよいと思います(犬より根気がいるでしょうが、猫でもできないことはないと思います)。
一般家庭で飼われることの多いエキゾチックアニマルは小さいものが多いので、大人用の体重計では体重を測れないことが多いです(測れるくらいのサイズのものは、簡単に抱っこできないことが多いです。一生慣れない野良猫を飼っているようなものなので)。これらのどうぶつの体重を測るときは、どうぶつの体格に合わせて、ベビースケールやキッチンスケールなどを使いましょう。
ウサギなど大きめのどうぶつであればキャリーケージ、ハムスターなど小さなどうぶつであればカブトムシを飼うようなプラケースなどの容器に入れて、容器ごとはかりに乗せる(あとで容器の重量を引きます)ようにすると、転落や逸走を防ぎ、安全に体重を測ることができます。
ニシアフリカトカゲモドキの体重を測っているところ
犬や猫でも、抱っこが嫌いで暴れてしまうような子では、同じようにキャリーなどに入れて測ってあげるとよいでしょう。
このほか、タオルで包んで動きを制限しつつ視界を塞ぎ、どうぶつがきょとんとしているうちに体重を測るという方法を、病院ではとることがあります。
いずれにせよ、体重計の上でじっとしていてもらうために、なんらかの方法でどうぶつの動きを制限するというのが、体重測定の基本となるわけです。
というわけで、どうぶつの体重測定について、簡単にではありますが書いて参りました。体重の変化をみるというのは、飼育においてはとても基本的な部分です。たとえばごはんの量が適切かどうかといったことも、体重の変化が判断材料となるので、体重測定を行わなければ判断することができません。飼育日誌をつけられればいちばんですが、まずは、「前回と比べて減ったかな、増えたかな」ということだけでも、意識してみていただけるとよいかと思います。もし、どうぶつの体重を測ったことがないという方がいらっしゃったら、ぜひ今日から、体重測定の習慣をつけてあげてください。そしてできれば、一緒に体重計に乗った方の体重を論うのはやめてあげてください。今回、猫を抱いて体重を測る写真を妻に撮ってもらったときに、「なんで私より軽いんだよ」と妻から詰められた私からのお願いです。
ワタシ、ワルクナイデスヨネ……。