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猫のストレスについて

2023.12.29

人間と同じように、猫もストレスを感じることがあります。「うちの猫はマイペースだし、ストレスはないだろう」と思っていても、人と同じように、知らず知らずのうちにちょっとしたストレスを感じていることがあるのです。今回は猫のストレスサインと、その対策についてご紹介します。

1.攻撃的になる
猫が飼い主や同居の動物に対して攻撃的な態度を示す場合、それはストレスの表れかもしれません。特に留守番が長い場合や若い猫の場合、遊びや運動の不足が原因となることがあります。おもちゃを使って遊んであげる、キャットタワーなど上下運動が出来る環境を整えるなど、適切な遊びの時間や環境を提供し、猫がストレスを発散できるように心がけましょう。

2.隠れっぱなしになる
猫が狭い場所や暗い場所に隠れ、出てこないときは、安心できる場所を確保し、無理に触ったりせずに猫のペースに合わせることが重要です。ストレスの原因が分かる場合は、それを取り除くことで猫が少しずつ顔を見せてくれるようになるかもしれません。

3.爪とぎやスプレー行動
新しい場所で爪をといだり、トイレではない高い場所におしっこをかけたり(スプレー行動、マーキング)する場合は、不安を感じている可能性があります。自分のテリトリーを守ろうとして、これらの行動が増えることがあります。

4.トイレ以外で排せつ
猫はストレスを抱えるとトイレの環境にも敏感になり、排せつを失敗することがあります。砂の種類を変えたり、トイレのサイズを大きくしたり、砂の種類を変えてみたり、複数の場所にトイレを設置したりすることで改善する可能性があります。

5.グルーミング
猫は普段から自分で毛づくろい(グルーミング)を行いますが、強いストレスを感じると過剰にグルーミングを続けたり、逆に全くグルーミングをしなくなることがあります。特におなかや前足など舐めやすい部位で脱毛が見られたら、それはストレスのサインかもしれません。

猫がストレスを感じる場面としては、以下が挙げられます。

1.引っ越し、模様替え
新しい環境や変化は猫にとって不安の要因となります。引っ越しや模様替えの際には、猫が落ち着く場所を残し、徐々に慣れさせる工夫が必要です。

2.外出やお泊り
家で過ごすことが慣れている猫にとって、外出や慣れない場所に行くことはストレスとなります。日頃から家の中でも移動用キャリーを活用し、休息出来る場所として覚えさせることが大切です。ペットホテルや動物病院などに預ける際には、慣れ親しんだアイテムを持参し、安心できる環境を整えると良いでしょう。

3.知らない人や苦手な動物
縄張り意識の強い猫は、自分が好まない相手との同居がストレスとなります。来客がある場合は猫の隠れる場所を確保し、無理に接触しないようにしましょう。新しい猫を迎え入れる際には、先住猫の様子を見ながら徐々に慣れさせる工夫が必要です。

4.大きな音、嗅ぎなれない匂い
近所での工事など、大きな音や普段と違う匂いにもストレスを感じることがあります。猫の周りの環境をできるだけ変えず、安心できる場所を提供することが重要です。

スプレー行動や過度なグルーミングなどの症状が続く場合は、別の病気が原因かもしれません。日常生活で不安を感じることがあれば、動物病院へ相談しましょう。

浦安、行徳近辺で猫のストレスについて詳しくお聞きになりたい場合は、お気軽に行徳どうぶつ病院グループまでお尋ねくださいませ。

行徳どうぶつ病院 院長
獣医師
陶山 雄一郎