2025.12.15
「最近、愛犬の毛がパサパサしている」
「いつもと毛の手触りが違う気がする」
「毛のツヤがなくなってきた」
このような変化に気づかれたら、早めに動物病院での相談をおすすめします。
毛艶の変化は、栄養不足から内分泌疾患、皮膚病、全身疾患まで、さまざまな原因で起こります。甲状腺機能低下症やクッシング症候群などの全身性疾患の重要なサインであることも多く、健康状態を映す大切なバロメーターとなっています。
行徳どうぶつ病院では、日本獣医皮膚科学会認定医による、より専門的な外来を設けております。毛艶の変化が気になる方は、お気軽にLINEからご予約ください。
▼今すぐLINE予約(24時間受付) https://page.line.me/853jhqlz?openQrModal=true
犬の毛艶悪化には、大きく分けて以下の原因があります:
アトピー性皮膚炎、ノミアレルギー、食物アレルギーなどで皮膚が傷つくと、毛艶も悪化します。
細菌やマラセチア(酵母)による感染症も、被毛の質を低下させます。多くの場合、アレルギーやホルモン疾患などの基礎疾患があり、その結果として二次的に感染が起こります(1)(2)。
ノミ・ダニなどの外部寄生虫も毛艶悪化の原因になります。
被毛の状態はホルモンバランスにも影響を受けます。毛艶の変化を主訴に来院したどうぶつに内分泌疾患が見つかるケースは少なくありません。
犬で最も多い内分泌疾患です(3)(4)。代謝を促進する甲状腺ホルモンが不足することで、全身の代謝が低下します。
特徴的な症状:
甲状腺機能低下症の犬の60〜80%で皮膚・被毛の変化が見られます(5)。典型的な被毛の変化以外に、無気力、体重増加、寒がるようになったなどの症状も一緒に見られることが多いです(6)。
好発犬種: ゴールデン・レトリーバー、ドーベルマン、ラブラドール・レトリーバーなど(7)(8) 好発年齢: 4〜10歳(平均6〜7歳)(7)(8)
コルチゾールというホルモンが過剰に分泌される病気で、中高齢犬に多く見られます。犬では発生率が1,000頭あたり1〜2頭と報告されている、よく見られる内分泌疾患です(9)。
特徴的な症状:
これらの症状は見逃されやすいのですが、放置すると生命に関わる合併症を引き起こします(10)(11)。ほとんどの犬で皮膚の変化が見られます(12)。
少しでも心当たりがあれば、すぐに受診してください。
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3. 全身疾患
重度の肝臓病や慢性腎臓病などがあると、全身状態の悪化に伴い被毛の質が低下します(13)。
肝臓や腎臓の機能が落ちると、栄養の吸収や運搬がうまくいかなくなり、皮膚の健康が損なわれます。皮膚肝皮膚症候群という稀な病気では、重篤な肝疾患に伴って、独特の皮膚病変と被毛の悪化が見られます。
循環器疾患を抱えているどうぶつでは、体表への血流が少なくなり、被毛まで十分に栄養が届かなくなって被毛の質が落ちることがあります。
老齢犬では、毛艶の低下が、自然な老化現象として見られることがあります(14)(15)(17)。
被毛の鈍化(毛艶の低下)が一般的に見られ、毛の白化や被毛状態の全般的な低下が認められます(14)(15)(17)。軽度の被毛の薄化は、健康的な老化の自然な兆候とされています(16)。
ただし、老齢犬では皮膚の免疫系も老化するため、感染症にかかりやすくなることにも注意が必要です(16)。老化だと思っていたら実は病気だったというケースも多いため、自己判断は危険です。
以下のような症状が一つでもあれば、今すぐ動物病院を受診してください:
✓ 毛艶が悪くなった ✓ 毛がパサパサして乾燥している ✓ 左右対称に毛が抜けている ✓ 水をたくさん飲むようになった ✓ 元気がない、寝てばかりいる ✓ 体重が増えた(または減った) ✓ お腹が膨らんできた ✓ 皮膚を痒がる、赤みがある
これらは重大な病気のサインである可能性があります。
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当院では、毛艶悪化の原因を特定するため、以下の検査を組み合わせて診断します。
当院では日本獣医皮膚科学会認定医が、豊富な経験をもとに適切な診断を行います。
動物病院での診断・治療を受けた上で、ご自宅でのケアも重要になります。
質の良い総合栄養食を与えることが基本です。必須脂肪酸やタンパク質、ビタミン・ミネラルがバランス良く含まれているフードを選びましょう。
皮膚疾患を持つどうぶつの場合、通常の維持食に含まれる以上の栄養素が必要になることがあります。詳しくは獣医師と相談してフードの見直しを行いましょう。
定期的なブラッシングで、死んだ毛を取り除き、皮膚の血行を促進します。シャンプーは皮膚の状態に応じて使います。薬用シャンプーが必要な場合もあります。
湿った状態が続くと細菌や真菌が繁殖しやすくなるため、シャンプー後はしっかり乾かすことが大切です。
定期的なノミ・ダニ予防が重要です。予防薬を毎月欠かさず投与しましょう。
毛艶の変化に気づいたら、早めに動物病院を相談してください。早期発見・早期治療が、どうぶつの健康を守る鍵です。
A. 栄養不足の可能性もありますが、内分泌疾患や皮膚病が原因のことが多いです。自己判断でサプリメントを与える前に、まず動物病院で原因を特定することが大切です。
A. シャンプーだけで改善するケースは限られています。毛艶の悪化は体の内側からのサインであることが多いため、まず受診して原因を調べましょう。
A. おすすめしません。毛艶の変化は、甲状腺機能低下症やクッシング症候群などの重大な病気の初期症状である可能性があります。早期発見・早期治療が、愛犬の健康を守る鍵です。
A. 老化による変化もありますが、老化だと思っていたら実は病気だったというケースが非常に多いです。必ず獣医師に相談してください。
A. 毛艶の変化に気づいたら、できるだけ早くご相談してください。特に、水をたくさん飲む、元気がない、体重変化などの症状が伴う場合は、すぐに受診が必要です。
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当院では、日本獣医皮膚科学会認定医による専門的な診察を行っています。
✓ 皮膚科専門医による正確な診断
✓ 最新の検査機器による精密検査
✓ 一頭一頭に合わせた治療計画
✓ LINE予約で待ち時間なしで診察
毛艶の変化が気になる方、他の症状が心配な方は、お気軽にご相談ください。
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犬の毛艶が悪くなる原因は多岐にわたりますが、内分泌疾患や全身疾患の重要なサインであることが多いです。
「様子を見よう」と思っているうちに、病気が進行してしまうケースも少なくありません。
愛犬の毛艶の変化に気づいたら、自己判断せず、すぐに動物病院を受診してください。
当院では、皮膚科認定医が丁寧に診察いたします。心配な症状がある方は、今すぐLINEからご予約ください。
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行徳どうぶつ病院
院長 名古孟大
参考文献
(1) Hill PB, Lo A, Eden CA, et al. Survey of the prevalence, diagnosis and treatment of dermatological conditions in small animals in general practice. Vet Rec. 2006;158(16):533-539. https://doi.org/10.1136/vr.158.16.533
(2) Hnilica KA. Small Animal Dermatology: A Color Atlas and Therapeutic Guide. Elsevier; 2011:287-291.
(3) Scott-Moncrieff JC. Clinical signs and concurrent diseases of hypothyroidism in dogs and cats. Vet Clin North Am Small Anim Pract. 2007;37(4):709-722. https://doi.org/10.1016/j.cvsm.2007.05.003
(4) Grant D. Canine hypothyroidism. Veterinary Practice. 2021. https://www.veterinary-practice.com/article/canine-hypothyroidism
(5) Nogueira Koch S, Eisenschenk MNC, Mascarenhas MB, Reiter LV. Hypothyroidism – Canine. In: Animal Dermatology Handbook, Vol. 2. University of Minnesota Libraries Publishing; 2025. https://open.lib.umn.edu/animaldermatology2/chapter/hypothyroidism-canine/
(6) Heseltine J. Canine Hypothyroidism: Diagnosis and Treatment. Today’s Veterinary Practice. 2022. https://todaysveterinarypractice.com/endocrinology/canine-hypothyroidism-diagnosis-and-treatment/
(7) Hilda F, Stenlund K, et al. Incidence, complications and therapeutic evaluation of clinical hypothyroidism in different breeds of dogs. BMC Vet Res. 2025;21:177. https://doi.org/10.1186/s12917-025-04746-4
(8) Miller WH, Griffin CE, Campbell KL. Endocrine and Metabolic Diseases. In: Muller & Kirk’s Small Animal Dermatology, 7th ed. St. Louis: Saunders; 2013:502-512.
(9) Kooistra HS, Galac S. Treating canine Cushing’s syndrome: Current options and future prospects. Vet J. 2018;241:42-45. https://doi.org/10.1016/j.tvjl.2018.09.014
(10) Cook A. The Diagnosis of Canine Hyperadrenocorticism. Today’s Veterinary Practice. 2022. https://todaysveterinarypractice.com/endocrinology/the-diagnosis-of-canine-hyperadrenocorticism/
(11) Peterson ME. Diagnosis of hyperadrenocorticism in dogs. Clin Tech Small Anim Pract. 2007;22(1):2-11. https://doi.org/10.1053/j.ctsap.2006.12.003
(12) Scholz C. Canine hyperadrenocorticism. Vet Focus. 2021;31(2). https://vetfocus.royalcanin.com/en/scientific/canine-hyperadrenocorticism
(13) Miller WH, Griffin CE, Campbell KL. Dermatologic Markers of Internal Disease in Dogs & Cats. Today’s Veterinary Practice. 2022. https://todaysveterinarypractice.com/dermatology/dermatology-details-dermatologic-markers-of-internal-disease-in-dogs-cats/
(14) Feldman EC, Nelson RW. Canine and Feline Endocrinology and Reproduction., 3rd ed. St. Louis: Saunders; 2004:252-357.
(15) Harvey RG. Diet and Skin Disease in Dogs and Cats. J Nutr. 1998;128(12 Suppl):2783S–2789S. https://doi.org/10.1093/jn/128.12.2783S
(16) Miller WH, Griffin CE, Campbell KL. Muller & Kirk’s Small Animal Dermatology, 7th ed. St. Louis: Saunders; 2013:515–525.
(17) Paterson S. Manual of Skin Diseases in the Dog and Cat, 2nd ed. Blackwell Publishing; 2008:136–140.