2024.08.30
フードはペットの健康と生活の質を左右する重要な要素です。
今回は、知っておくべきペットフードの基本情報を詳しく紹介します。
市場には多種多様なペットフードが販売されています。ドライタイプや缶詰、半生タイプ、そしておやつタイプなど、選択肢が豊富で迷うことも多いでしょう。その中で一つの目安として覚えておきたいのが「総合栄養食」という言葉です。
「総合栄養食」とは、ペットの健康を維持するために必要な栄養素をバランス良く含んだフードのことを指します。新鮮な水と共に与えるだけで、各成長段階に応じた栄養をしっかり摂取できます。総合栄養食はペットフード公正取引協議会が定めた基準を満たしており、AAFCO(全米飼料検査官協会)の栄養基準に従っていることがラベルに記されています。
総合栄養食は以下の成長段階に分かれて表記されています。
幼犬・幼猫期/成長期またはグロース
成犬期・成猫期/維持期またはメンテナンス
妊娠期・授乳期
全成長段階/オールステージ用
このように、ペットの成長段階に合わせて最適な栄養バランスが取れるように設計されています。
フード選びの際には、パッケージに記載されたラベルを確認することが重要です。ラベルにはそのフードがどのような目的で作られたか、どの成分が含まれているかが詳細に記載されています。特に「総合栄養食」と記載されたものを選ぶことで、ペットの健康維持に必要な栄養を確保できます。
また、原材料の表示順にも注目しましょう。原材料は使用量の多い順に記載されており、例えば最初に穀物が記載されていれば、そのフードは穀物が主成分であることを意味します。アレルギーのあるペットの場合は、原材料の順序を確認することで適切なフードを選ぶことができます。
総合栄養食: 新鮮な水と共に与えるだけで、成長段階に応じた健康を維持できるフード。AAFCOの基準をクリア。
一般食: 毎日の主要な食事として与えるには栄養バランスが不十分な場合があるため、総合栄養食と併用する必要があります。
間食: おやつやしつけのごほうびとして与えるフード。代表的なものにジャーキーやガムがあり、量や時を選ばずに与えられる場合があります。
その他の目的食: 特定の栄養を補給するためのフード。総合栄養食ではないため、補助的な食事内容を併用する必要があります。
犬や猫に必要な栄養素は人間と似ていますが、バランスが異なります。三大栄養素(タンパク質、脂肪、炭水化物)に加え、ビタミンやミネラル、水分なども必要です。しかし、犬や猫は肉食性が強いため、特にタンパク質が重要視されます。
必須アミノ酸も人間とは異なり、例えば犬や猫にはヒスチジンやアルギニンが必要で、猫にはさらにタウリンが必須となります。これらの栄養素を適切に摂取することで、健康を維持することができます。
市場には「プレミアムフード」と呼ばれる高品質なペットフードも存在します。これらは、一般的なフードよりも質の高い原材料を使用しており、特に「ヒューマングレード」と呼ばれる人間が食べられるレベルの原材料を使用していることが特徴です。
オーガニックフードやナチュラルフードも人気があります。これらは人工的な添加物を使用せず、天然素材のみで作られたフードです。人工的な添加物が含まれていないため、健康志向の飼い主に好まれています。
ペットの健康を支えるためには、バランスの取れた栄養が不可欠です。愛情を込めて適切なフードを選び、定期的な健康チェックも忘れずに行いましょう。また、健康的な体型を保つための必要カロリーを計算するツールも活用し、適切な量のフードを与えることが大切です。
浦安、行徳近辺で総合栄養食について詳しくお聞きになりたい場合は、お気軽に行徳どうぶつ病院グループまでお尋ねくださいませ。
行徳どうぶつ病院
獣医師
陶山 雄一郎