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ウサギの足底皮膚炎について – 行徳どうぶつ病院

足底皮膚炎(ソアホック)

ウサギの足底皮膚炎について

01
概要

ウサギの足の裏には、犬や猫のような肉球がありません。密な被毛が生えているものの、足の裏の皮膚自体は薄く、クッションになるような皮下組織も少なく、負荷に弱いつくりをしています。このため、硬い床の上で生活していると、足の裏に慢性的な負荷がかかり、血流の低下や摩擦から組織の壊死・炎症が起きてしまいます。これを足底皮膚炎といいます。

発症しやすい状況:ケージが狭かったり運動できる時間が少ないと、ずっと同じ場所でじっとしていなければいけないため、足への負担が大きくなります。肥満や頻繁なスタンピング、関節疾患・神経疾患による体重のかけかたの変化も発症の原因となります。
02
症状

足の裏(とくにかかと部分)の脱毛からはじまり、放置すると段階的に悪化していきます。

01
脱毛
かかとを中心に被毛が薄くなりはじめる
02
皮膚に異常
皮膚が硬く赤みを帯びてくる
03
傷・出血
皮膚が傷つき出血。痛みから動きたがらなくなる
04
骨髄炎や敗血症
傷口から細菌感染などを起こし、炎症が起こる
傷ができてしまうと、痛みからウサギは動きたがらなくなり、余計に症状が悪化する。という悪循環に陥ってしまいます。脱毛や皮膚の異常を発見したら、すぐに病院に相談するようにしましょう。
03
診断

身体検査で傷ついた足の裏を確認して診断します。傷が深い場合は、レントゲンで骨に影響がないかどうか調べることもあります。細菌感染が疑われる場合は、傷口から綿棒で細菌を採取して、どんな菌なのか、どんな薬が効くのかを調べます。

04
治療

もっとも重要な治療は環境改善です。薬による治療と並行して、足への負荷を根本から減らすことが回復への近道です。

環境改善の例
  • ケージの床に厚手のタオルを敷く
  • 床材を弾力性のある樹脂製に替える
  • ケージを大きくする
  • ケージから出して運動させる時間を増やし、同じ場所でじっとしている時間を減らす

足の裏に傷ができている場合には、抗生物質や痛み止めを処方します。傷が深ければ包帯で保護することもあります。膿が溜まってしまった場合は麻酔下で排膿・洗浄します。

05
予後
軽傷の場合

適切な環境を整えることでよくなることが多い。

重症の場合

深い膿瘍や骨髄炎まで発展してしまった場合、断脚をしなければいけないこともある。

再発に注意:足底皮膚炎は飼育環境に起因することが多いため、一度治っても再発することがあります。環境の見直しを継続することが大切です。
06
予防
広いケージ・サークルと十分な運動の確保

常に一定の運動量を確保できるよう、広いスペースを用意しましょう。じっとしている時間が長いほど足への負担が増します。

休む場所の床材を柔らかくする

硬い床や金属製のスノコは足裏に大きな負担をかけます。タオルや柔らかいマットなど、足に優しい素材を使用してください。

体型管理

肥満は足の裏への負担を増やします。適正量の給餌を心がけ、太りすぎないようにしてください。

スタンピングをさせない環境づくり

驚いたときなどに地面を強く踏み鳴らすスタンピングも足への負担になります。静かで人通りの少ない、落ち着ける環境で過ごせるようにしてあげましょう。

▼院内でお預かりする時はこのようなマットを床に敷いています

床材