診療予約

ブログ

猫の爪切りはどうして必要?

2022.12.16

野生の猫は爪切りを必要としませんが、おうちで暮らす猫は爪切りが必要となります。
おうちの中では爪を使う機会が減るため、爪が伸びすぎることで猫や飼い主に危険が及ぶことがあるからです。

猫自身の危険を防ぐため

家の中のものは本来の猫の生活を考えて作られてはいません。
そのため、猫が家の中で過ごしていると、カーテンや服に爪を引っ掛けて怪我をしてしまうことがあります。
また、野生のネコ科動物は生活のために爪を鋭くしておく必要がありますが、家で暮らしている猫は爪研ぎの機会が少なくなるため、爪が伸びすぎて肉球に刺さることがあります。
爪が伸びると歩きづらくなるため、爪の伸びを気にして指を齧り、爪囲炎を起こすこともあります。

飼い主の怪我・感染を防ぐため

猫の爪に限らず、動物の引っ掻き傷は感染症の原因になることがあります。
猫で代表的なのはバルトネラ菌による猫ひっかき病と、パスツレラ菌によるパスツレラ症です。
どちらも猫には害のない常在菌であるため、消毒で菌をすべて除くことはできません。
猫の鋭い爪はナイフのように人の皮膚を切り裂くだけでなく、その傷口から菌が感染することにより、発熱や倦怠感を起こすことがあります。

爪とぎと爪切りの違い

猫が爪を研ぐことと猫の爪切りには違った目的があります。
爪研ぎは時に問題行動として取り上げられますが、猫の本能であることを理解して付き合っていく必要があります。
また、爪切りも人と生活する上で大切ですが、どうしても嫌がる猫もいますので、どうしてもおうちで切れない場合は動物病院に相談してみましょう。
猫の爪とうまく付き合っていくことで、より猫と楽しく一緒に暮らせるでしょう。

浦安、行徳近辺で猫の爪とぎ・爪切りについて詳しくお聞きになりたい場合は、お気軽に行徳どうぶつ病院グループまでお尋ねくださいませ。

行徳どうぶつ病院
獣医師
大山 美雪