診療予約

ブログ

熱中症に気をつけて!

2023.07.28

すっかり蒸し暑い季節となりました。これからの季節はわんちゃん、ねこちゃんの熱中症に気をつけてあげないといけません。特にわんちゃんは散歩で外に出る機会も多いため、注意が必要です。

熱中症とは?

熱中症とは、異常な高体温と脱水によって、全身のさまざまな臓器に障害が出る病気です。脳や心臓、腎臓など生命を維持するために不可欠な臓器まで損傷を受けるため、命にも関わる重大な病気です。

どんな条件で起こりやすい?

熱中症は、様々な条件によって身体への熱の蓄積が、身体からの熱の放出を上回ることで、起きます。起きやすい条件として、高温多湿な環境、過度な運動などによる過剰な熱産生
が挙げられます。
わんちゃん、ねこちゃんは、人間のように汗をかいて体温を下げることができません。かわりに、パンティング(口を開けてハアハアと荒い呼吸を繰り返すこと)によって口の中の唾液を蒸発させ、その際の気化熱により熱を逃がしますが、熱を逃す力は発汗に比べてずっと弱いです。さらに、湿度が高いと唾液が蒸発しづらくなり、うまく熱を逃せなくなります。そのため、人間よりずっと熱中症にかかりやすいです。
特に口腔内の面積が小さく、換気も苦手な短頭種や、身体が大きく体表から熱を逃がしにくい大型犬や肥満した動物、体温の調節機構が弱っている高齢動物は、熱中症にかかるリスクが大きくなります。

具体的にはどんな時に起こるの?

蒸し暑い日の散歩や、車でのお出かけの際、車内に放置された時などによく起こります。シャンプーをした後のドライヤーの熱が原因になることもあるので注意が必要です。
室内でも、室温が高くなれば熱中症になってしまうことがあるので、油断は禁物です。お家では、エアコンを使って室温をコントロールしてあげましょう。前述のようにわんちゃん、ねこちゃんは人間より体温を下げる力が弱いため、人間が暑いと感じない温度でもクーラーが必要になることがあります。きちんと室温を測り、25℃を超えないようにしてあげましょう。

熱中症を予防するには?

暑い日の散歩は、日中を避け、早朝や夜に行い、帰ってきたあとは冷たいお水を飲ませてあげたり、涼しい場所に連れて行って身体を冷やしてあげましょう。

熱中症の症状

熱中症になると、高体温(40℃以上)に加え、粘膜のうっ血や充血、パンティング、脈拍数の上昇などの症状がみられます。
重度になると、ぐったりしたり、よだれが止まらなくなったり、痙攣、意識消失などがみられるようになります。
急いで対処しないと命に関わるため、異変を感じたらすぐに応急処置を行い、お近くの動物病院へ連絡しましょう!

応急処置

熱中症が疑われたら、風当たりの良くて涼しい日陰などにワンちゃん、猫ちゃんを連れて行き、濡れタオルなどで身体を冷やしてあげましょう。

まとめ

熱中症は、どんな健康な子でも突然起こりうるとても危険な病気です。特に熱中症にかかりやすいワンちゃんの飼い主さんは注意しましょう!
日本だと梅雨ごろから熱中症のリスクは上がってきます。暑くなってきたら一緒にお出かけをする際は注意しましょう。また、家の中ではクーラーをつけてあげましょう。
熱中症かな?と思ったら近くの動物病院に連絡し、応急処置で体を冷やしてあげましょう。

浦安、行徳近辺で犬と猫の熱中症について詳しくお聞きになりたい場合は、お気軽に行徳どうぶつ病院グループまでお尋ねくださいませ。

行徳動物病院
獣医師
岡 亮太朗