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ペットと防災①

2024.01.31

災害が発生したとき、あなたとペットはどこにいるでしょうか?災害対策を考える際には、住んでいる場所や仕事、家族、ペットなど様々な要因が考慮されます。災害に備え、ご自身の生活に合った避難計画を考えてみましょう。

まずは自宅の安全性を確認しましょう。地域には川や山などの危険な場所があるかもしれません。ハザードマップを確認して、起こりうる被害の程度や範囲を理解しましょう。自治体のウェブサイトで危険度をチェックすることもできます。

また、家屋の倒壊の危険性も考えましょう。1981年以降の建築物は耐震基準に適合しているはずですが、老朽化や不安があれば耐震診断を受けましょう。特にマンションでは揺れを逃がす制振構造や免振構造が採用されていることが多いです。

家具の倒壊やガラスの飛散のリスクにも注意が必要です。自治体の補助金を受けられる場合もあるので、家具の固定に積極的に取り組んでみましょう。二次災害防止のため、電気のブレーカーやガスの元栓の位置を確認しておくことも重要です。

ペットの居場所も考慮しましょう。物が落ちたり家具が倒れたりする危険がない安全な場所を確保し、心配事があれば対策を講じましょう。災害時の脱走のリスクに備えて首輪、マイクロチップ、迷子札の装着を確認しておきましょう。万が一脱走してしまった場合に備え、ペットの特徴が分かる写真を携帯することも大切です。

備蓄にも十分な注意が必要です。大規模地震後、ライフラインの復旧には1か月近くかかることがあります。人の支援に比べてペットの支援はどうしても遅くなります。ペットフードや薬の支援が遅れる可能性も考慮し、「ローリングストック法」に基づいて1か月分の水や食料品を用意しておくことが重要です。猫の場合、ミネラルウォーターで尿路結石のリスクが高まるとされています。水道水の汲み置きか、ミネラルの少ない軟水を検討し、持病がある場合は1か月分の常備薬も確保しておきましょう。

地域での協力も大切です。外出中の場合や一人暮らしの際は、ペットのお世話を頼める人がいるか確認しましょう。町内会や自治会への参加を通じて地域の協力体制を築いておくと、災害時にお互いに支え合うことができます。

最後に、自分に何かあったときにペットの存在を知らせるために「携帯用防災カード」を作成しましょう。身近な人の連絡先や避難所の情報と一緒に、ペットの情報も控えて持ち歩きましょう。かかりつけ病院や薬についても記載すると安心です。また、玄関や窓に「レスキューステッカー」を貼っておくと捜索時に有益です。

災害に対する準備は過剰とは言えず、自身の状況に合わせてシミュレーションして備えましょう。

浦安、行徳近辺でペットの防災について詳しくお聞きになりたい場合は、お気軽に行徳どうぶつ病院グループまでお尋ねくださいませ。

行徳どうぶつ病院 院長
獣医師
陶山 雄一郎