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フィラリア予防はいつまでするの?|冬までした方がいい理由を獣医師が解説

2024.05.13

スタッフブログ

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「フィラリアってそもそも何?」
「フィラリア予防って涼しくなってからも必要なの?」
「通年予防って必要なの?」

このようにお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回の記事ではフィラリア予防のやり方や予防期間について解説します。

ぜひ最後までお読みいただき、しっかり予防できるようにしましょう。


フィラリアとは

フィラリアは別名犬糸状虫という心臓に寄生する寄生虫です。
フィラリアは蚊から犬に感染します。
蚊が犬を吸血するときに、フィラリアの幼虫が皮下から筋肉の中に入って少しずつ成長して静脈に入り、感染からやく半年後には肺動脈や心臓に寄生して成虫になります。
心臓に寄生するころには心不全や肺高血圧など命に関わる様々な症状が現れてしまいます。
現実的に犬を蚊から刺されないようにすることは困難なので、動物病院ではフィラリアの感染を予防する薬を服用することを推奨しています。

 

いつからいつまで予防するべき?

フィラリアは蚊から感染し、蚊は気温が18℃以上で吸血活動を始めるため、寒い時期には感染しにくいと言われています。
そのため気候によって予防期間が変わってきます。
例として、北海道の予防期間は6月~11月ですが、沖縄では通年で予防することが推奨されています。
フィラリアが感染する時期は気温によってHDUというものを算出し導くことができます。

 

HDU(Heartworm Development heat Unit)の算出方法

「1日HDU」=1日の平均気温-14(臨界温度)

※平均気温=(最高気温+最低気温)÷2

※感染開始=1日HDUを加算して130を超えた日
※感染終了=直近30日の合計HDUが130を切った時点
(HDUがマイナスの時は0として計算する)

 

フィラリアを予防するには月に1回薬を投与する必要があります。
フィラリア予防薬は、犬の体内で1ヶ月ほど成長したフィラリア幼虫に効果のある薬なので、蚊が発生しなくなってから約1ヶ月後まで投与する必要があります。

 

フィラリア予防は通年投与がおすすめ

ここまで解説したようにフィラリア予防はその地域の気温によって予防期間が決まり、主に春から秋にかけて予防されることが多かったです。
しかし、地球温暖化の影響や室内の蚊の発生率から近年では冬でもフィラリア予防をすることが推奨されるようになってきました。
通年投与することで予防しなくていい期間が発生しなくなり、予防忘れを未然に防げるようにもなりました。

まとめ

ほぼ全ての動物病院でフィラリア予防は推奨されています。
しかし、フィラリア予防について詳しく説明を受ける機会は少ないです。
今回の記事により、フィラリアのことをより深く理解し、愛犬をフィラリア感染から守ることに繋がれば幸いです。

執筆担当獣医師
行徳どうぶつ病院 院長 陶山雄一郎

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