2025.11.17
目次
「愛猫の毛が円形に抜けている」「皮膚に赤い輪っかができた」そんな症状に気づいたら、それは**皮膚糸状菌症(ひふしじょうきんしょう)**という、カビによる皮膚病かもしれません。
この病気は人にもうつる感染症で、特に小さなお子さまがいるご家庭では注意が必要です。放置すると家族全員に広がる可能性があります。
当院では皮膚認定医による専門外来を設けており、多くの症例を治療してきました。この記事では、猫の皮膚糸状菌症について、症状の見分け方から治療法、ご家庭でできる対策まで、わかりやすく解説します。
少しでも気になる症状があれば、早めの受診が大切です。
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皮膚糸状菌症は、カビの仲間が猫の皮膚や毛に感染して起こる皮膚病です。
猫の場合、90%以上は「犬小胞子菌(いぬしょうほうしきん)」というカビが原因です(参考文献1:Frymus T, et al. J Feline Med Surg. 2013)。難しい名前ですが、要は「猫につきやすいカビ」と覚えていただければ大丈夫です。
カビの胞子(種のようなもの)が、以下のような経路で猫の体につきます:
**重要なポイント:**このカビの胞子は、お部屋の中で約1年間も生き続けます。そのため、治療後も環境の消毒が欠かせません。
以下のような猫は特に注意が必要です:
「うちの子は当てはまるかも」と思ったら、早めにご相談ください。
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痒みはそれほど強くないことが多いため、「痒がってないから大丈夫」と思わないでください。食欲や元気はいつも通りでも、皮膚の異常があれば受診が必要です。
皮膚糸状菌症は人獣共通感染症です(参考文献1:Frymus T, et al. J Feline Med Surg. 2013)。
特に注意が必要な方:
「子どもの腕に変な発疹が出た」という場合、猫からうつった可能性があります。すぐに皮膚科を受診いただき、皮膚糸状菌症と診断された場合は猫ちゃんを動物病院にお連れください。また、皮膚糸状菌症の猫ちゃんを治療中に、ご家族の方に皮膚の症状が出たら、皮膚科を受診し、皮膚糸状菌症の猫を飼育していることをお伝えください。
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当院では以下の検査で診断します(参考文献2:Moriello KA, et al. Vet Dermatol. 2017):
特殊な紫外線ライトを当てて、カビが光るかを確認します。数分で結果がわかります。
ただし、光らないタイプのカビもいるため、光らないからといって安心はできません。
抜けた毛を顕微鏡で観察し、カビがいるか直接確認します。
毛や皮膚を採取し、カビを育てる培地で1〜2週間培養します。これが最も確実な診断方法です。
「検査費用が心配」という方もいらっしゃいますが、正確な診断なしには適切な治療ができません。まずは一度ご相談ください。
抗真菌薬(カビを殺す薬)を毎日飲ませます(参考文献3:柴田久美子.猫の治療ガイド2020)。
治療期間:1〜6ヶ月
「もう毛が生えてきたから治った」と思って薬をやめてしまうのは危険です。見た目が良くなっても、検査で陰性が確認されるまで治療を続けることが重要です。
長毛種の場合 毛を刈ります。内服薬は毛の中には届かないため、特に毛の長い猫では全身の毛刈りが必要です(参考文献3、4)。
薬用シャンプー カビを殺す成分が入ったシャンプーで、週に1〜2回洗います(参考文献3、4)。
治療の半分は、お部屋の消毒です。
カビの胞子は1年間生き続けるため、毎日の掃除と消毒が欠かせません。
具体的な方法:
感染した猫を別の部屋に隔離し、お世話の後は手洗いと着替えを徹底します。他のどうぶつも必ず診察を受けてください。
「こんなに大変なの?」と思われるかもしれませんが、中途半端な対応では再発を繰り返します。最初から徹底的に対策することが、結果的に最短ルートです。
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※症状の程度や猫の体重によって変わります。詳しくはお問い合わせください。
A. いいえ、必ず治療が必要です。
人にうつる感染症であり、放置すると家族全員に広がる可能性があります。また、猫自身も症状が悪化します。
A. 治りません。必ず動物病院での治療が必要です。
市販のシャンプーには抗真菌成分が含まれていないため、効果は期待できません。
A. 高確率でうつります。
同居している猫全員を診察し、必要に応じて予防的治療を行います。
A. 適切な治療と環境消毒で完治します。
ただし、治療を途中でやめると再発します。獣医師の指示を守ることが大切です。
A. 以下の方法で予防できます:
猫の皮膚糸状菌症は、人にもうつる感染症です。特に小さなお子さまがいるご家庭では、一刻も早い治療が必要です。
以下のような症状があれば、すぐに受診してください:
治療期間は長くなりますが、適切な治療と環境消毒で必ず完治します。
「これってカビかな?」と少しでも思ったら、感染が広がる前に受診することをおすすめします。
当院では皮膚認定医による専門外来を設けており、多くの症例を治療してきました。
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